【Netflix】ASURA(阿修羅のごとく)ドラマレビュー|あらすじ・キャスト・口コミ・ロケ地まとめ

Netflix映画『ASURA(阿修羅のごとく)』レビュー記事のアイキャッチ画像。 赤と黒を基調にした炎と阿修羅のシルエットを背景に迫力を表現。 Netflix

「またNetflixで、とんでもない作品が始まった」——その実感は誇張じゃない。
1979年の東京を舞台に、家族の“隠してきた顔”が静かに、しかし確実に露わになっていく。
『ASURA/阿修羅のごとく』は、是枝裕和が脚本・監督を務めるNetflixオリジナルの最新連続ドラマ。
向田邦子の名作ドラマを、7話構成で現代の視点から丁寧に再構築した一作だ。

表の笑顔と、胸の奥で燃える小さな怒り。
その“揺らぎ”をすくい取るのは、是枝監督らしい繊細な演出と、実力派キャストの呼吸。
静けさの中で言葉が刺さり、沈黙が関係を語る。
気づけば、あなた自身の家族史をそっと振り返っているかもしれない。

この記事では、ドラマ『ASURA/阿修羅のごとく』のあらすじ・キャスト・口コミ・(公表されている範囲の)ロケ情報を、ネタバレなしで整理して紹介します。


作品概要とあらすじ

作品概要

項目内容
タイトルASURA(阿修羅のごとく)
配信Netflix2025年1月9日 配信開始
全7話(各55〜67分)
企画元向田邦子『阿修羅のごとく』
(1979年・連続ドラマ)を原案に再構成
脚本・監督是枝裕和(脚本・監督・編集)
主演宮沢りえ/尾野真千子/蒼井優/広瀬すず(四姉妹)
音楽fox capture plan
ジャンルヒューマンドラマ/群像劇
舞台1979年の東京

あらすじ(ネタバレなし)

1979年の東京。
四姉妹が、年老いた父の“長年の不倫”を知ったことから、家族の均衡が少しずつ軋みはじめる。
抑え込んできた感情、守りたい体面、壊れていく日常——。
静かな言葉と沈黙の間に、人の“阿修羅”が顔を出す。
家族の嘘と本音を、細部の生活描写と会話劇で掘り下げる連続ドラマ。


キャスト紹介

役名俳優概要
三田村 綱子(長女)宮沢りえいけばなの師匠。料亭「桝川」の主人・貞治との関係に揺れる。
里見 巻子(次女)尾野真千子専業主婦。夫・鷹男の浮気を疑い、家族の前で平静を装う。
竹沢 滝子(三女)蒼井優都立図書館の司書。私立探偵・勝又に惹かれていく。
竹沢 咲子(四女)広瀬すず喫茶店で働く末娘。ボクサーの恋人を支えつつ自己証明を求める。

主な共演者

國村隼(父・竹沢恒太郎)/松坂慶子(母・竹沢ふじ)/松田龍平(勝又:私立探偵)/本木雅弘(里見鷹男:巻子の夫)/内野聖陽(貞治:料亭主人)/藤原季節(陣内英光:ボクサー)


見どころと魅力(ネタバレなし)

会話と“沈黙”で進む、張りつめた人間ドラマ

大声で衝突しない。だからこそ、何気ない会話の端々や、ふとした沈黙に本音がにじむ。
抑え込んだ感情がふっと漏れる瞬間の温度差が、見ている側の胸に静かに刺さります。
“言わないこと”が最も雄弁——そんな緊張が全編を支配。

四姉妹の群像が生む“ズレ”と共鳴

価値観も立場も違う四人が、家族という一本の糸でつながれている。
支える/背を向ける/見ないふりをする——それぞれの選択が、他の誰かの心を揺らします。
立場の違いから生まれる小さなズレと、ふいに訪れる共鳴が物語の核。

1979年という“生活のディテール”

台所の音、商店街のざわめき、テーブルクロスの柄——細部が時間の手触りを呼び戻す。
懐古に寄りかからず、当時の生活感を丁寧に積み上げることで、登場人物の決断に重みが宿ります。

「家族の嘘」と「やさしさ」を同時に見せる視線

誰かを守るための嘘、見ないふりというやさしさ。
善悪で割り切れない揺らぎが、見る者の“自分の家族史”をそっと呼び起こします。
硬い断罪ではなく、揺れる心をそのまま映す視線が印象的。

画の呼吸とリズム——“静”の演出

寄りすぎないカメラ、長めのカット、呼吸を感じる編集。
人物間の距離と空気を保ちつつ、視線の動きや手の仕草で感情を語らせます。
“説明しない”画づくりが、想像する余白を観客に手渡す。

小道具・食卓・所作が語るドラマ

食卓の配置、湯呑の置き方、ハンカチの折り目——小さな所作が関係性を物語る。
言葉よりも先に“生活の動線”が真実を示す場面が多く、リピート視聴で発見が増えるタイプ。

観たあとに残る“余韻”

見終えた瞬間に結論が出る物語ではありません。
静かに問いが残り、数日後にふと思い出しては胸がきゅっとなる。
余白の力があるから、口コミでじわじわ広がる強さがあります。


ロケ地情報

ドラマ『ASURA/阿修羅のごとく』は、都内や千葉県を中心にリアルな街並みを活かして撮影されました。ここでは、代表的なロケ地を紹介します

  • 千葉県立中央図書館(千葉市):滝子の勤務先の図書館シーン。
  • 千葉県農業会館(千葉市):集会・事務所などのシーン。
  • 旧・平櫛田中邸(台東区 上野桜木):長女・綱子の住まい。
  • 久成院前(台東区 谷中):姉妹の会話シーンの撮影。
  • 喫茶ニット(墨田区 錦糸町):父と関係者が会う喫茶のシーン(第5話)。
  • ジョイフル三ノ輪商店街(荒川区):生活圏のロケ多数。

    ロケ地巡りの注意点

    訪問を考えている方は、以下に注意してください。

    • 公共施設や私有地での撮影も多いため、迷惑にならないよう配慮する
    • 写真撮影や立ち入りは現地のルールを守る
    • 商店街や飲食店では利用者としてマナーを守る

    SNS・視聴者の口コミ

    視聴者の声(抜粋・要約)

    SNSでは高評価が多数。一方で「重すぎる」「気持ちがえぐられる」といった声もあり、作品のインパクトの強さを物語っています。

    • 「静かな会話が一番刺さる。後から効いてくるタイプのドラマ」
    • 「四姉妹の化学反応がすごい。誰か一人の物語じゃなく“家族の群像”」
    • 「1979年の生活感がリアル。台所や商店街の空気まで見える」
    • 「怒鳴らないのに緊張感が高い。沈黙の間で関係が変わるのが怖いほどうまい」
    • 「見終わってから数日経っても考え続けてしまう。余韻が長い」

    評価の傾向

    項目反応傾向ひと言まとめ
    会話劇・脚本★★★★★セリフと“言わないこと”の緊張が高評価
    俳優アンサンブル★★★★★四姉妹と周囲の呼吸が自然で深い
    美術・時代再現★★★★☆生活小物・衣装・町並みの再現度が高い
    テンポ★★★★☆穏やかだが張りつめた進行。好みは分かれる
    余韻・テーマ性★★★★★嘘とやさしさ、家族の揺らぎが長く残る

    FAQ(よくある質問)

    Q1. どこで見られますか?
    A. Netflixで独占配信中です(2025年1月9日配信開始、全7話一挙)。

    Q2. 全何話ですか? 1話の長さは?
    A. 全7話。各話おおむね55〜67分前後です。

    Q3. 監督・脚本は誰ですか?
    A. 是枝裕和が脚本・監督(編集も担当)です。

    Q4. 原作はありますか?
    A. 1979年のテレビドラマ『阿修羅のごとく』(脚本:向田邦子)を原案に、現代の視点で再構成した作品です。

    Q5. 舞台となる時代・場所は?
    A. 1979年の東京が舞台です。生活感のある町並みや家庭の空気まで丁寧に描かれます。

    Q6. どんな内容(ジャンル)ですか?
    A. ヒューマンドラマ/群像劇。四姉妹とその家族をめぐる会話劇が中心で、派手なアクションではなく“静かな緊張”が魅力です。

    Q7. 家族で観られますか?
    A. 暴力的な表現は控えめですが、大人向けのテーマ(不倫・家族の葛藤など)を扱います。視聴年齢は各家庭で判断してください。

    Q8. ロケ地は公開されていますか?
    A. 一部は公的情報で確認されています(例:千葉県立中央図書館など)。観光目的の訪問時は施設のルール・周辺の迷惑防止を守りましょう。

    Q9. 音楽は誰ですか?
    A. fox capture plan が担当しています。ピアノ・ベース・ドラムを軸にしたモダンなサウンドが会話劇に呼吸を与えます。

    Q10. 続編(シーズン2)の予定は?
    A. 現時点で公式発表はありません。続報が出たら公式情報の更新をご確認ください。


    まとめ|是枝裕和が描く“人間の阿修羅”

    『ASURA/阿修羅のごとく』は、派手な事件ではなく言葉と沈黙で物語を進める稀有な会話劇。
    四姉妹の価値観がぶつかり合い、ときに支え合う――その“ズレと共鳴“が、1979年の生活の手触りの中で静かに燃え上がります。
    是枝裕和の繊細な演出は、食卓の配置や所作、間合いまでをドラマに変え、見終わった後も余韻が長く残る一本に。
    「家族の嘘」と「やさしさ」を同時に見つめる視線が、あなた自身の記憶までそっと揺らすはずです。


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    本記事は2025年10月時点で公表されている情報をもとに執筆しています。キャスト・公開日・配信状況などは変更となる場合があります。最新情報は公式サイトや公式SNSをご確認ください。

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